第7回日本光カード医学会論文集、13-16、1996年 [教育講演]
インターネットで変わる医療
西堀眞弘 東京医科歯科大学医学部附属病院検査部 mn.mlab@med.tmd.ac.jp
1.インターネットとは何か
最近いろいろな分野でインターネットが話題に登っている。実際に利用した経験をお持ちの方はまだ少ないと思われるので、まず一般的な説明から始めたい。インターネットはもともと米国が核攻撃に備えて指揮命令系統を分散させ、壊滅的打撃を避ける目的で開発された軍事技術であったが、実際にはコンピュータの操作に慣れている研究者や技術者の国際交流を中心に利用が広がった。その後1993年に、インターネット上に発信されている文字や画像を極めて簡単に閲覧できるソフトが発明され、一般社会への急速な普及が始まった。インターネットの全体像を知ることは容易ではないが、テレビや放送局のしくみを知らなくても番組を見ることができるように、利用に当たっては必ずしも技術的な内容を理解する必要はない。そこで、ここでは利用者の立場で最低限理解しておくべき特徴に絞ってまとめておく。【あらゆる情報伝達・情報交換を、一元的にかつ革命的低コストで実現する世界規模のコンピュータネットワークである】
手紙、電話、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、パソコン通信など別々に行っていたことが、ひとつのネットワークで驚く程安くできるようになるということである。大切なことは、費用面での困難を解消する道具であって、今まで全く不可能だったことができる訳ではない。【通信の速度、品質やセキュリティーを保証する責任者がいない】
費用が安いことの裏返しとして、送られる情報が正しいかどうか、中味を勝手に覗かれないか、途中で改ざんされないかどうか等については全く保証がなく、すべて自己責任で利用しなければならない。また通信速度が遅くなったり、突然止まってしまうことさえある。情報交換の中心である電子メールを例にとると、ボランティアがリレー式に運ぶ鉛筆書きの葉書のようなものと言えば、どのような危険があるかが想像できるであろう。【インターネットでは誰でも情報の受け手になれるだけでなく、誰でも情報の発信ができる】
現在情報発信の主流となっているのはワールドワイドウエブ(WWW)というしくみで作られている「ホームページ」と呼ばれる形態である。これは電子的な掲示板のようなもので、パソコンをインターネットに接続し、数千円のホームページ閲覧用ソフトを使えば世界中のホームページを見ることができる。さらに数千円の情報発信用ソフトを追加し、決められた形式に合わせて文書や画像を登録するだけで、自分のホームページから世界中に情報を発信することができる。【刻々と変化し規模・技術共に爆発的に自律成長しつつある】
本稿執筆時点でのある統計によると、ホームページによる情報発信が世界に1200万、日本に50万あり、利用者は各々その10倍以上と予想されている。
全体像や将来像についてはいろいろなことが言われているが、あるとき正しいと言われたことが次の日には違ってしまう程変化が激しく、かつ世界中の参加者が誰の管理も受けずにさまざまな試みを進めているので、本当のことは誰にも分からないというのが実態である。【インターネットについてのすべての最新情報はインターネットで取り寄せることができる】
例えば、自分の知りたい情報がどこにあるか、自分の知りたい情報を探すにはどうしたらいいかなどといった情報もインターネットで取り寄せることができる(表1)。またインターネットの利用に必要な最新版のソフトの多くは、インターネットを使ってわずかな費用で取り寄せることができる。その結果として、新しい情報である程インターネットを使わないと得られないため、インターネットの利用者とそれ以外の人々との間では、ますます情報格差が広がってしまうことになる。
表1 見たい情報が探せるホームページ
・NTTホームページ(URL http://www.ntt.jp/)
最も早く開設された日本の代表的ホームページ。国内の膨大な数のホームページが掲載され、「日本の新着情報」には大量の情報が日々追加されている。・CSJインデックス(URL http://www.iijnet.or.jp/csj/)
最も実用的な日本語の検索ページのひとつ。情報がうまく整理してあり、初心者でも探しやすい。・Yahoo! JAPAN(URL http://www.yahoo.co.jp/)
インターネットの索引ページの元祖の日本版。キーワードによる検索と内容に沿った分類をたどる2種類の方法で探すことができる。
【インターネットを理解するにはよく分からないまま実際にさわってみる以外にない】
インターネットの利用に踏み切れない方々の多くは、よく理解してからでないと不安だということが最大のハードルになっている。しかしこれまでの説明でも明らかなように、実際に利用せずに理解するのは困難である。取り敢えず情報を閲覧するだけなら難しい操作は必要ないし、どんなに間違った操作をしても、知らないうちに誰かに損害を与えたり、自分が被害を受ける心配はない。
2.どうすればインターネットの利用者になれるか
最近インターネットに関してはいろいろな情報が氾濫し、利用を始める方々に少なからぬ混乱を招いている。そこで講演の本旨からは少しずれるが、スムーズにインターネットに接続するためのポイントをまとめておく。【ステップ1:既にインターネットに接続している経験者を見つける】
接続済みの大学や企業に所属している場合は、ネットワーク管理者か既に利用している同僚がよい。それ以外の場合は、身の回りで商用プロバイダーを利用している友人がいないかどうかを探す。【ステップ2:利用に必要なハードウエアを調達し、その経験者に相談しながらつながせてもらう】
接続済みの施設内であれば、その運用方針にもよるが、通常は無料で利用できる。商用プロバイダーを介する場合は、電話の通話料およびインターネットへの接続料が別々にかかるが、急速に低廉化しており、広告つきを条件に接続料を無料にしているところもある。
ネットワーク関連の各種設定パラメータや電子メールアドレスは、正しい登録手続きが不可欠である。いい加減につなぐと、表面的にはうまく動いていても、インターネット全体に被害を及ぼす恐れがある。
残念なことであるが、この接続作業では、マニュアル等には書かれていないようなトラブルが発生することが多い。通常経験者は同じトラブルを克服しているので、恥ずかしがらずに聞いてその都度すぐに解決してしまうのがよい。【ステップ3:利用に必要なソフトウエアを調達し経験者に使い方を教えてもらう】
少なくともホームページを閲覧する「ブラウザーソフト」を立ち上げるところまでが目標である。できれば「電子メール」の使い方を覚えると、インターネットの住人どうしでコミュニケーションができる。最近では1本のソフトに、「ネットニュース」を含めたこれらすべての基本機能が含まれている。
ステップ2と同様に、予期せぬトラブルは頻発するが、経験者に聞けば大概解決できる。このように、気軽に相談できる身近な経験者を確保することが、インターネットを快適に利用するポイントといっても過言ではない。
3.インターネットの医療応用における光と陰
3.1 距離的・時間的制約の克服
医療のニーズは多様で時と場所を選ばず誰にでも発生し得る。これまでのように医師と患者が直接接触することを原則とする医療サービスの供給体制では、自ずから限界がある。特に医師の専門分化が進むと、患者が望ましいタイミングで適切な医師にアクセスできる機会はますます狭まっていく。インターネットはこの距離と時間の壁を打ち破る強力な社会的インフラストラクチャーとなる。現在でもインターネットを使えば、ある稀少疾患の世界的な権威が誰かを探し当て、その学者がメールアドレスを公開していれば、その日のうちに相談することも技術的には可能である。
3.2 信頼性とセキュリティーの課題
医療情報は患者の生命とプライバシーに直結するため、現在これらの面で大きなリスクを抱えているインターネットの利用には否定的な見解もある。しかし、どんな技術を使っても完璧な対策などあり得ないうえ、それを破って得られるメリットが破るコストを上回れば、ハッカーとのいたちごっこは不可避である。したがって防護技術の限界と扱う情報の性格の両方を熟知したうえで、運用面の対策を入念に施してうまく利用していくことが肝要である。
通信の信頼性の面では、現状では伝達の確実性に欠けるため、リアルタイムで応答を要したり、一刻を争う場面での利用は避けるべきである。
情報の信頼性の面では、発信されている情報が誰の監査も受けておらず、発信元や内容が全くのでたらめである可能性すらある。かと言って何らかの規制を求めるというのでは、インターネットの可能性を殺しかねない。むしろ内容が信用できるか否かを判断する目を養うことが、利用者ひとりひとりに求められているのである。
プライバシーの面では、通常の電子メールは技術的には何の保護もされていない。しかしラジオで行われている実際の医療相談などでは、患者が特定できる情報をすべて省略しても、十分に用が足りることが多い。相談者に対し利用に当たっての自己責任の原則を明確にし、特に必要な場合はフリーウエアの暗号化ソフトを利用するなどすれば、電子メールを使うことによるトラブルはほぼ回避できる。
3.3 医療責任
初めての人から電子メール等で送られてきた医療相談に対し、医師が治療にかかわる指導を行った場合、無診察治療に該当し医師法に違反する恐れがある。また、電子メールが覗き見され患者のプライバシーが侵害された場合、あるいは誤った情報の発信や医療上の指導が行われ患者が損害を受けた場合、法的責任の所在は現状では明確になっていない。これらの問題は今後表面化する恐れがあり、当局の早急な対応が求められる。ただし、例えば医療法の広告規制の点では、ホームページを広告とはみなさないという時宜を得た判断が厚生省から示されるなど、既に十分な認識をもってこれらの課題に取り組んでいることが伺える。
4.医療応用の現状 [rev1]
以上の背景を踏まえ、実際にはこれまでにどの程度利用が進んでいるのか、できるだけ多く実例を紹介し、概要をつかんでいただく一助としたい。なお、本稿執筆時点にこれらのアドレスと内容はすべて確認しているが、随時変更される場合もあるのでご了解いただきたい。4.1 医療従事者向けの情報発信
○卒前・卒後教育の教材
・Pathy Project(http://www.med.nagoya-u.ac.jp/pathy/pathy.html)−血液学アトラス・白血病教科書
・Dermatology Online Atlas(http://www.medic.mie-u.ac.jp/derma/bilddb/db.htm)−皮膚疾患アトラス
・北里大学医療衛生学部の電子教科書( http://www.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/imd/index.html)−内科学、( http://www.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/psy/index.html)−精神医学
○治療情報
・CancerNet(gopher://gopher.nih.gov:70/11/clin/cancernet/)−米国国立がん研究所による最新の癌治療情報
・薬物中毒治療情報(gopher://db.umin.u-tokyo.ac.jp:70/11/japanese/igakudb/chudoku)−具体的治療法
○臨床検査情報
・新規保険収載臨床検査項目(http://202.242.269.152/clap/newtests.html)−新規収載検査を逐次解説
・臨床検査コンペンジウム(http://www.bml.co.jp/Clinical_Inspection_DataBase/)−既存検査項目の解説
○薬剤情報(添付文書・副作用情報)
・医薬品添付文書(http://center2.umin.u-tokyo.ac.jp:443/drug-data/index-F.html)−UMIN登録者のみ
・医薬品副作用情報(http://www.umin.u-tokyo.ac.jp/fukusayou/)−厚生省薬務局・日本薬剤師会
○医療行政・健康保険情報
・各種報告書(http://www.umin.u-tokyo.ac.jp/govreport.htm)−社会保険診療報酬改定の概要など
・厚生省保険局(http://www.meshnet.or.jp/medias)−医療費の総額・伸び率など
○疫学情報
・国立予防衛生研究所(http://www.nih.go.jp/nih/yoken/index-j.html)−病原微生物検出統計情報
○医師団体の情報発信
・愛媛県医師会(http://www.ncc.go.jp/shikoku/ishikai/public.html)−ためになる生活医学シリーズ
・世田谷区若手医師の会(http://www.iijnet.or.jp/SYPIS/)−講演会、診療所相互紹介
4.2 医療従事者の相互連携
○大規模発生疾患の診療情報交換
・O-157(http://www.med.osaka-u.ac.jp/doc/o157.html)
・サリン中毒(http://www.umin.u-tokyo.ac.jp/chudoku/sarin_s/sarin.htm)−聖路加国際病院
・阪神・淡路大震災救護記録( http://hypnos.m.ehime-u.ac.jp/GHDNet/japanese/ems/red/jrceg/g609jrc1.html)−日本赤十字社愛媛県支部
○病診連携
・東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所(http://www.twmc.ac.jp/index.html)−病棟の患者データを紹介元診療所から随時閲覧(画面見本: http://www.twmc.ac.jp/Tiiki/JCMI95/1-F-5.html、 http://www.twmc.ac.jp/Tiiki/JCMI95/1-O-2.html)
○専門医コンサルテーション
・臨床検査公開コンサルテーション(http://202.242.269.152/clap/consultation.html)−臨床検査の専門医がメールで質疑応答
・中毒情報(http://maple-www.med.hiroshima-u.ac.jp)−メールで中毒起因物質の分析依頼
4.3 患者向けの情報発信
○医療機関の診療案内
・東大病院(http://www.h.u-tokyo.ac.jp/)−標準的
・さいとうメンタル・クリニック(http://www.habi.or.jp/site/)−BGM付きで内容も充実
・くば小児科クリニック(http://www.miconet.or.jp/kuba/)−子育て支援ネットワーク
○患者教育用解説文書
・国立がんセンター・がん情報サービス( http://wwwinfo.ncc.go.jp/NCC-CIS/0sj/indexj.html)−各種癌の詳しい解説や緩和ケア病棟のリスト
・くすりのQ&A(http://www.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/ts/html/di/index.html)−北里大学医療衛生学部
・野田診療所(http://www.miconet.or.jp/home/nodasin/index.html)−アニメつきオンライン糖尿病教室
・よしみつ婦人科クリニック(http://www.asahi-net.or.jp/~dh9k-ysmt/)−不妊などのよくある質問と答え
・フィータスオーガナイゼーション(http://www.fetus.org)−不妊治療情報
・畑内科クリニック(http://www.asahi-net.or.jp/~TI5N-HT/)−甲状腺疾患のアニメつき解説
・野村皮フ科(http://www.bekkoame.or.jp/~nonchan/der/)−写真つきの症状と病気の解説
・山本内科小児科(http://www.justnet.or.jp/ebf/uhdsppag/yamamotoyoshihisa/HOME.HTM)−腎不全と透析療法の市民公開講座
・沼田歯科医院 (http://www.ifnet.or.jp/~numata/)−虫歯、歯周病、矯正や最新の治療法を解説
・児玉胃腸科外科(http://www.mnet.or.jp/~kodama/)−消化器と肝疾患の解説
○患者支援団体の情報発信
・日本ダウン症ネットワーク(http://infofarm.cc.affrc.go.jp/~momotani/dowj1.html)
・ライフ・エイズ・プロジェクト(http://www.inetc.com/~lap/)
・非常時アトピー・アレルギー医療支援ネットワーク(http://www.enaa.org/)
4.4 患者と医療従事者とのコミュニケーション
○医療相談
・バーチャルホスピタル(http://www.mahoroba.or.jp/vh/)−別々の医療機関の医師が回答を分担
・インターネットホスピタル(http://www.dolphin.co.jp/hpr/artpia/IHJ/IHJHOME.HTM)−さまざまな医療機関の各科医師による医療アドバイスを紹介
・バーチャルクリニック(http://www.apionet.or.jp/apion-hospital/)−ひとつの質問に複数の医師が回答
・サイバー・クリニック・モール(http://www.enaa.org/ccm21/)−異なる医療機関の各科医師が連携
・愛和内科(http://www.cnet-na.or.jp/a/AIWAKAI/index.htm)−家族の健康相談室
・くにもと肛門科(http://www.asahi-net.or.jp/~RD2M-KNMT/)−インターネット健康相談
・木島病院(http://www.asahi-net.or.jp/~dz3y-httr/)−大腸肛門病・中医学に関する医療相談
・本田整形外科(http://www.miconet.or.jp/honda/jhonda.html)−健康相談の部屋&デジタルクリニック
・やまと健祥堂(http://www.kenshodo.com/kenvr_f.html)−問診票を送るとメールで漢方を処方
○カウンセリング
・明石土山病院(http://www.kobe-net.or.jp/atmh/home-jp.html)−電子メールで悩みに答える心の相談室
・インターネット版赤ちゃん110番(http://www.meshnet.or.jp/baby)−育児相談
4.5 医学・医療関係の総合索引
・UMIN(http://www.umin.u-tokyo.ac.jp/)−大学医療情報ネットワークによる日本の代表的索引
.Medical Internet Resources in JAPAN(http://cortex.med.nihon-u.ac.jp/JMwww-J.html)−日大医学部編集
4.6 テレメディシンとインターネット
遠隔医療とも言われる通り、通信・センサー・ロボット・バーチャルリアリティー等のハイテクを駆使して、医師が遠隔地の患者を診療する技術が実用化されつつある。リアルタイム性が厳しく要求されるため、現在ではインターネットを利用しにくいものが多いが、将来的には重なる部分が広がっていくと予想されるので、一部を簡単に紹介する。
例1)在宅医療−テレビ電話で問診・視診
例2)ドクターホットライン−24時間電話医療相談(音声・体温・血圧・心電図を含む)、医療機関・専門医紹介、緊急搬送
例3)遠隔妊婦検診−パソコンを介し問診・視診・腹囲測定・血圧測定・尿検査・ドップラー心音聴診・超音波検査を遠隔で実施
例4)遠隔手術−現状では専門医が遠隔地で映像・音声をモニター、術者に指示を与えているが、将来的には手術機具を遠隔で操作する
5.インターネットと医療の将来像
インターネットは医療だけでなく社会のあらゆる分野に革命的効用をもたらすため、現在かかえている課題の克服を求める圧力と、それに呼応する技術革新はもはや誰にも止められない。世界中の人々と動画像情報をいつでもどこでも自由に交換できるようになるのは、遠い将来のことではない。
一方、医療に対するニーズも、衛生状態の向上から治療技術の向上を経て、今後は症状緩和技術や発症予防技術の向上を求める声が一層強まっていくことは間違いない。医療行為の中心は治療から診断へ、治療行為の内容は処置からアドバイスやカウンセリングへと比重が移っていく。
ひとりひとりがインターネットにつながった小さな端末を携帯し、新聞・テレビ・映画を見たり、手紙や電話のやりとり、通信販売の購入はすべてそれを使って行なう。そして定期的に、あるいは身体の変調を感じたときに、いつでもどこに居ても、その端末を使って知りたい健康情報を得たり、かかりつけの医療機関で健康管理を受けることができる。そして、いざというときには直ちに適切な専門医への受診が手配され、まったく症状がない段階から最高水準の発症予防の技術が施される。不幸にも予防に失敗した患者のみが投薬あるいは手術の対象となり、治療後はその端末を使って症状緩和に必要なケアを受けながら、できるだけ健常人と同じ社会生活を送る。トータルとしての医療費は激減し、浮いた医療費がさらなる医療技術の向上をもたらす。
インターネットの革命的パワーを目の当たりにしたとき、このような社会が夢物語に過ぎないと諦めてしまうのは、来るべき21世紀を担う次の世代に対する責任の放棄であると言っても過言ではない。論文集掲載後の改訂内容
- [rev1]
- 「4.医療応用の現状」で紹介しているホームページを3ヵ所追加、「医薬品添付文書」のURLを更新